2020/10/11 (Sun) 11:23:26

アガンベンはちょっとパス。 - 鈴木ムク Site

 「アガンベン≪ホモ・サケル≫の思想」(上村忠男「講談社選書メチエ」)は、アガンベンの「ホモ・サケル」プロジェクト全9冊の紹介・解説をしていて、全体を知るにはよいのだが、難しすぎる。独特の用語や概念が頻発するのは新しいことをやるうえで仕方がないのだろうが、丁寧に説明してくれないとなんのことかさっぱりです。
 アガンベンはフーコーの流れにあるスケールの大きな思想家だとは感じるのですが、古代ギリシャから中世神学、カフカまで、膨大な知識をバックにしているので、ついていけません。何をどうしたいのか、今一つピンときません。
 アウシュビッツにおける「証言の不可能性」の考察はアーレントの提起を正面から受け止めた啓発的な内容で、重く響いたが、あとはちょっとパスして、もう少し身近な問題に目を向けようと思います。
2020/10/21 (Wed) 08:30:44
アガンベンにはこんな本もあります。 - 櫻井晴彦
「残りの時―パウロ講義」(上村忠男訳 岩波書店)です。
この第2章 クレートス(召された)にあのベルーフ(召命 職業)のことがウェバー学説も含め神学的、哲学的に検討されていますし、解説の神学者 大貫 隆は訳者の上村忠男との対談解説でアガンベンの時(時間概念)について注目しており、いわゆるホモサケルプロジェクトとは異なる系列の代表作といっています。折角アガンベンにたどり着いたなら、ぜひお読みいてだきたいと思います。
2020/10/20 (Tue) 07:59:47
高桑和己「アガンベンの名を借りて」 - 鈴木ムク Site
高桑和己「アガンベンの名を借りて」(青弓社)を入手し、ぼちぼち読み始めました。上村忠男よりはわかりやすい。解題や書評などの雑多な文章を集めたものだから、短くコンパクトな「ワンポイント解説」のような、とっつきやすい感じです。
2020/10/17 (Sat) 19:37:00
Re: アガンベンはちょっとパス。 - 佐藤昌廣
昨日その本を購入しました
未読ですが鈴木さんのコメントでちょっと引き気味です
まあせっかく買ったので目を読んでみます
観想は、追って
2020/10/12 (Mon) 08:55:34
Re: アガンベンはちょっとパス。 - 櫻井晴彦
アガンベンの良い入門書としては、
高桑和己「アガンベンの名を借りて」(青弓社)があります。