大読書家佐藤さんのご参加を心から歓迎します。
今僕は、G・アガンベン「例外状態」(未来社)を読んでいます。
ご存知のように、コロナ騒ぎで各国とも緊急事態法を発動し、いわゆる例外状態が出現しました。
アガンベンは「政府は口実をとらえてはありとあらゆる例外状態を確立している。」と断言しています。
まさに「主権者とは、例外状態にかんして決定をくだす者をいう。」(シュミット「政治神学」)です。
「現代思想」5月号(感染/パンダミック特集)では、例外状態を通常の統治パラダイムとして用いるという傾向はますます強まっており、
コロナ騒ぎもまたこの傾向の現れであること。また、この数年、明らかに人々の意識の中に拡散してきた恐怖状態があること。
当の政府こそがセキュリティへの欲望をを駆り立て,その欲望を充たすべくいまや介入を行うことが著名な哲学者たちから指摘をされています。