2021/08/04 (Wed) 10:30:53

「暇と退屈の倫理学」 - 鈴木ムク Site

 非常事態とはこんなにも退屈なものだったのか?
 あまりに暇なものだから、以前読んで感銘を受けた「暇と退屈の倫理学」(国分功一郎・朝日出版社)を引っ張りだして読み直した。やはり非常に面白い。
 「革命が起こってしまったらそのあとどうしよう」と考えた人がいたらしい。そこから消費と浪費の話や、生物学やハイデッガーなどの成果を摘み取りながら独自な考察を進めていく。スリリングと言うよりも、野辺の花や風景を眺めながらゆっくり散歩を楽しむような、その散歩に付き合っているような優しく丁寧な論述(というよりも語り)だ。しかも見慣れたはずの景色が違って見えてくる・・・つまり哲学しているのである。
2021/04/16 (Fri) 10:25:20

読書してる? - 鈴木ムク Site

ご無沙汰です。
「異端の数 ゼロ」(チャールズ・サイフェ 林大訳 ハヤカワ文庫ノンフィクション)を読んでいまず。難しい(分からないところが多い)けど面白い。
物理現象はすべて数と数式で表される・・・かもしれない。だとすると、ゼロと無限の不思議は? 人はこれをどう考えてきたか? 数学はこれをどう扱ってきたか?
ある意味、神学的問題です。例えば紀元1年の前年は何年?
2021/02/16 (Tue) 17:06:13

令和3/2の本(1) - 佐藤昌廣

日本人は論理的でなくていい 山本尚 産経新聞出版:科学者にとって問題解決より問題設定が大切との主張は納得した
暴君—シェイクスピアの政治学 S・グリ-ンブラッド 岩波新書:リチャ-ド3世の記述が面白かった ミステリ-「時の娘」を再読したくなった
日本人のための現代史講義 谷口智彦 草思社文庫:日本の今の若者に読んでほしい 戦後の日本を取り巻く状況が活写されている
人新世の「資本論」斎藤幸平 集英社新書:昨年度新書大賞1位の本 脱成長コミュニズムが世界を救うという主張 マルクス後期の物象論も面白かった 
2021/02/17 (Wed) 08:26:00
Re: 令和3/2の本(1) - 鈴木ムク Site
 斎藤幸平という若い研究者はちょっと注目かも・・・。
 「人新世」時代の物質代謝という観点からグローバルな産業・文化(の変革)を考えていく必要がたしかにあるだろう。マルクスにどう関連付けるかはともかく、人間(活動)の在り方や「人間」思想の抜本的な見直しが重要だ。たぶん近代批判(人間批判)であり、そのような意味での革命だ、と思う。
 その際、よりクールな松井孝典の「地球物理学」や「おばあさん仮説」のほうが参照すべきなのでは?
 どうですか? 桜井さんは? 最近投稿がないけれど・・・
2021/02/06 (Sat) 19:15:26

令和3/1の本(2) - 佐藤昌廣

ヴェ-バ-入門 中野敏男 ちくま文庫:久し振りに読み応えのあるヴェーバ-本。 昨年没後100年の新書ヴェーバ-本(岩波新書、中公新書)は今一つ
                   物足りなかったが本書は満足した。「理解社会学」「ロッシャ--とクニ-ス」「宗教社会学」を再読してみようかな
「福音書」解読 溝田悟士 講談社選書メチエ:推理小説を読んだ気分 本当に福音書。使徒行録は面白い 
日本医療の不都合な真実 森田洋之 幻冬舎新書:こんなに病院が多いのになんでコロナ病床が満床なのかよくわかった。
OKI囚われの国 杉山隆男 扶桑社:北朝鮮の秘密部隊が隠岐を占領したという近未来小説。現実の尖閣を考えれば日本の平和ボケがどんなにひどいかよくわかる

鈴木さんへ ヴェ+バ-についての読書会提案賛成です もし開催されるならよろこんで参加いたします
2021/01/24 (Sun) 16:26:42

「解釈」と「理解」について考えてみる? - 鈴木ムク Site

 ここでの読書報告に、フーコーやアガンベン、ウェーバー理解社会学などが上がっているようなので、それらを視野に入れた一つのテーマ、または課題図書を設定して、この掲示板上での読書会を開催するのもいいかもしれない。例えば中野敏夫「ヴェーバー入門ー理解社会学の射程」を章ごとに感想や意見を言い合う・・・というような。どう思います?
「解釈」と「理解」についてのメモ
 物理・科学に代表されるモノの振る舞いを探求する学問を取りあえず「物質学」と呼び、社会・歴史・文化・政治などの人の振る舞いを探求する学問を取りあえず「人文学」と呼ぶことにする。
 「物質学」では原因・結果の因果性や法則性が追求されるが、その客観性・科学性を「人文学」にも取り入れようとするものがある。
 それに対し、「人文学」における客観性・科学性(ウェーバーでは「客観性」論文など)は「物質学」とは別のものだとし、「人文学」ならではのアプローチをとるものがある。
 一つは「解釈学」や「系譜学」。もう一つはウェーバーの理解社会学である、と思う。では「解釈」と「理解」はどう重なり、どう違うのか?
  ウェーバー理解社会学の目指したものは人間の社会的行為の解明であり、「行為」がキモだ、と思う。「動機探求」という方法で行為の内在的理解(エートス論)を試み、類型論(イデアルティプス)に再構成してみせた。これを「物語論」と呼んでもいいとぼくは思う。
2021/01/25 (Mon) 07:44:09
追加 - 鈴木ムク Site
 ウェーバーの宗教社会学に焦点が当たりがちだが、支配の社会学等の系統もある。革命論はむしろこっちだろう。
 支配は被支配者の承認を必要とする。そのために合法性等などが持ち出されるわけだが、非常時の安心・安全を確保するという名目は非常に強力に働く。そこで進行する管理体制の徹底化にどう対応したらいいのか? これは現在の問題である。
2021/01/19 (Tue) 17:58:32

令和3/1の本(1) - 佐藤昌廣

あけましておめでとうございます 今年もよろしくご指導おねがいいたします
日本史サイエンス 播田安弘 講談社ブル-バックス:日本史の蒙古襲来、秀吉中国大返し、戦艦大和について科学的に分析したもの 面白かった
                         とくに蒙古襲来については、神風がなくても日本が勝っていたという小生の意見が立証された 
フラウの戦争論 霧島兵庫 新潮社:クラウゼヴィッツの戦争論の成り立ちをナポレオン戦争を題材にして記述したもの。魅力的な軍人が多く面白かった
韓国「反日主義」の起源 松本厚治 草思社:韓国という国の成り立ちから半日主義の起源を論証した大労作 日韓の融和は絶望的と認識した
太平洋食堂 柳広司 小学館:大逆事件で処刑された大石誠之助の一生。大石の魅力的人物像が活写され一気に読了した
社会的共通資本 宇沢弘文 岩波新書:農業、教育、医療、という社会的共通資本のありかたを記述した労作、特に医療についてコロナ禍で参考になった。
2021/01/14 (Thu) 16:14:25

今読んでる本(33) - 櫻井晴彦

中野敏夫「ヴェーバー入門ー理解社会学の射程」(ちくま新書)を読みました。
「社会的行為の動機を理解し、その内面から人間と社会のあり方を考えるというヴェーバーの学問の核心を理解社会学と捉え、その業績全体を、理解社会学の確立に向かう壮大なプロジェクトとして捉えなおし、それらを貫く論理を解き明かす画期的な入門書」である。特に、宗教社会学の分野における研究を題材にして展開される。示唆に富む一冊である。
2021/01/12 (Tue) 08:28:44

今読んでる本(32) - 櫻井晴彦

仲正昌樹「<ジャック・デリダ>入門講義」(作品社)を再読しました。
再読でもデリダは難しい。
いうところの西洋古典の教養のバックがあって初めて理解できるのではないか。
そうした点で 、仲正先生の解説は必要だ。
2021/01/05 (Tue) 20:18:33

令和2/12の本(2) - 佐藤昌廣

全体主義の克服 M・ガブリエル 中島隆弘 集英社新書:ハイデガ-とナチとの関係が興味深かった
ロ-マ史再考 田中創 NHK出版:西ロ-マ帝国の滅亡の実態がわかり古代から中世へのヨ-ロッパ世界(アルプス以北)の移行について
                 考えさせられた 
2021/01/01 (Fri) 11:39:47

あけましておめでとうございます。 - 櫻井晴彦

いよいよ2021年になりました。今年もよろしくお願いします。
昨年暮れに、佐藤嘉幸・広瀬 純「三つの革命ードゥルーズ=ガタリの政治哲学」(講談社選書メチエ)を読みました。資本主義の打倒という明確な目的のもとに、
「アンチ・オイデプス」、「千のプラトー」、「哲学とは何か」はそれぞれ、、プロレタリアによる階級闘争(とりわけロシア革命)、マイノリティによる公理闘争(南北問題や東欧の民主化運動)、マイノリティ(動物)を眼前にした人間(マジョリティ)の政治哲学(1980年代後半のNGOの人権活動)を対応させて著者は革命論を進めている。それらの革命の動きは現在の日本でも形をかえて進行中であるという。
 しかし、別の冷めた見方として、アンチ・オイデプスなどは革命論ではないとも言われている。
2021/01/01 (Fri) 15:10:19
Re: あけましておめでとうございます。 - 鈴木ムク Site
 あけおめ。雲一つないすっきりした青空です。コロナもこのように開けてほしいものです。
 櫻井さんの追求する革命論もそろそろ輪郭が見えてきたのでしょうか?
 「脱幸福論」も資本主義批判であり、政治的な主張でもあります。幸福追求の空手形をばら撒くより、具体的な「不幸」を現実的に解決・解消していくことを唱えるものです。
2020/12/27 (Sun) 08:35:19

今読んでる本(31) - 櫻井晴彦

仲正 昌樹「フーコー<性の歴史>入門講義」(作品社)を読みました。正月の読書予定でしたが、刊行が早まったので年内に読めました。
フーコーの考古学+系譜学の到達点にあたる著作で、4巻の「肉の告白」は翻訳がまさに出たばかりです。
これを手掛かりに翻訳の全巻を読んでいくつもりです。セックスという馴染みのテーマだけに気を引き締めて取り組みたい。
2020/12/23 (Wed) 10:16:04

魂のこと - 鈴木ムク Site

 「汎神論」(「現代思想」20年6月号、青土社)をぼつぼつと読んでいます。
 心の哲学というわけですが、大江健三郎的な「魂のこと」も考えていきたいと思います。心的世界と物理的世界の二重性とか重ね書き。それが「脱幸福論」や「ヒューマニズム批判」に繋がるのではないかと・・・、たぶんそれには僕の言う「物語論(世界の物語的存立構造)」的アプローチが有効だと感じています。「文明(コントロール)と野蛮(自由)」という構図でとらえた近代批判にも・・・
 ところで「幸福」をハッピネスではなく、ウェルビーイングとしてとらえると、また違った風景が見えるかも・・・です。
2020/12/26 (Sat) 13:26:13
Re: 魂のこと - 鈴木ムク Site
 「汎心論」の間違いです。
 物理的な物質すべて(例えば電子やクオーク)に心が宿るというもの。心身2元論ではなく、物質の側から心を取り込んでしまうという究極の唯物論らしいです。
 廣瀬さんのご冥福をお祈りします。
2020/12/21 (Mon) 16:14:54

今読んでる本(30 ) - 櫻井晴彦

ファン・リンス「民主体制の崩壊ー危機・崩壊・再均衡」(岩波文庫)を読みました。
デモクラシーはある日突然、死に至るのではない。危機を昂進させていく政治過程を経て崩壊する。そのせめぎ合いの枠組みを提示する。これを読むと今の日本の政治的主体のダイナミックな位置関係の整理ばかりでなく、改革更には革命論につなげていけるのではないか。とても面白い、いや、役に立つ。2020年の僕の読書の政治分野では一番と言える。
2020/12/18 (Fri) 21:04:19

令和2/12の本(1) - 佐藤昌廣

アフタ-・リベラル 吉田徹 講談社現代新書:基本的に自由と民主主義のコラボは難しいが、努力する必要があることには賛成
                      第3章「記憶と忘却」が面白く参考になった 
現代経済学の直観的方法 長沼伸一郎 講談社:理系あるいは文系(経済学に親和性のない部門)の人達のための最良の経済学入門書。堪能した
世界史の図式 岩崎育夫 講談社選書メチエ:世界史を特定地域(具体的には中東・西ヨ-ロッパ・アメリカ)の他の地域への支配の歴史との観点から分析。平凡でダメ
兵站 福山隆 扶桑社:兵站と情報を軽視した戦争は必ず敗北することが豊富な歴史分析で解説した 大変勉強になった それにしても大東亜戦争の日本軍の
           戦争指導者は本当の大馬鹿だということを再認識した
鈴木ムクさんへ:先日吉田弘子さんよりTELあり「最近広瀬さんにお会いしましたが広瀬さんの体調がおかしいと感じました」とのことでした 為参考     
2020/12/19 (Sat) 08:52:27
読書会の今後 - 鈴木ムク Site
廣瀬さんの件、了解しています。この掲示板はオープンなので、個人的な情報はなるべくメールでやり取りしましょう。ぼくのメールは年賀状に記載しています。
ところで、今後の読書会をどうしていくのか、そろそろ考えないといけないでしょうね。
2020/12/04 (Fri) 08:53:11

脱幸福論 - 鈴木ムク Site

 大変な一年でした。来年以降の読書会についてどうしようかと考えています。
 今、ぼくの関心のあるテーマは「脱幸福」です。日本では、「幸」や「福」はあっても「幸福」という考えはなかったのではないか(では、いつ、どうのようにして生まれたのか)。そもそも幸福とはどんなことなのか? 救済宗教は現世否定・死後の魂の救済を説くものだから、現世での幸福追求には批判的。仏教では生は「苦」であり、そこからの解脱を説く。
 では幸福が「良いこと」、追求すべき「人生目標」のようになったのはどうしてか、どんなからくり(資本の策略?)があるのか。
 現代では幸福が強制されている。誰もがなれる、なれないのは努力が足りない・・・と言う形で人を追い詰める(強迫観念?)。幸福追求の逆説(幸福という名の不幸)・・・このようなことを追求してみたい。たぶんヒューマニズム批判、近代批判となるだろう? 参考になりそうな本があったら教えてください。
 ところで、「ジェイン・オースティンの読書会」(カレン・ジョイ・ファウラー著、白水社)という小説を読みました。アメリカでの読書会ブームは、本をネタにおしゃべりをする社交サークルのようなものが多いらしい。そういう気楽なものもいいかなと思っています。
2020/12/09 (Wed) 08:24:49
Re: 脱幸福論 - 鈴木ムク Site
 ありがとうございます。幸福の内容ではなく形式と言うところが興味深い。でも、ネットで目次を見たらかなり難しそう。
 脱幸福は、そもそもはアガンベンを考える中から出てきた論点で、政治思想的なもののつもりです。つまり、理想とか理念を掲げて社会や国家を導こうとすると、必ずその外部(反対物ではない)を生み出す。むしろ政治は、目の前の具体的な課題解決や不幸(困ったことや苦しみ)の解消を第一とすべきだ、と思うのです。幸福と言うワケのわからないものに対して、不幸は常に具体的な現実であり、待ったなしのものだから。そしてそれは実存の問題そのものなのです。実存主義とはリアリズムである(ヒューマニズムではなく)。と、まあこんな感じのストーリーです。
2020/12/07 (Mon) 16:18:32
Re: 脱幸福論 - 櫻井晴彦
追伸。
高度なものとしては、M・ゼール「幸福の形式に関する試論ー倫理学研究」(法政大学出版、叢書ウニベルシタス1075}。
高価ですが、私も読んでみたい。
2020/12/07 (Mon) 16:08:48
Re: 脱幸福論 - 櫻井晴彦
読んではいませんが、思いつくのは、オーソドックスなものとしてアラン「幸福論」(白水ブックス1098)があります。
また、入不二基義・森岡正博「運命論を哲学する」(現代哲学ラボ・シリーズⅠ 明石書店)があるようです。
2020/12/01 (Tue) 11:18:05

今読んでる本(29) - 櫻井晴彦

雑誌「現代思想」12月号は特集「マックス・ウェバー―没後100年」です。もう出ました。
その中の論考、恒木健太郎「誰にとって『非合理的』なのかー大塚久雄におけるヴェーバー生誕100年シンポと戦中・戦後」を面白く読みました。「プロ倫」翻訳におけるの大塚の信念に沿った誤訳と欠落について、戦前の様々な資料も参照しつつ触れています。
岩波の「思想」12月号もウェーバー特集なので、岩波らしいどんな論考があるか楽しみです。
2020/12/04 (Fri) 08:04:10
Re: 今読んでる本(29) - 櫻井晴彦
お騒がせしましたが、私の思い込みと勘違いでした。
「思想」からはM・ウェーバー特集は出ません。確認しました。
死後100年経つとあれ程偉大な学者でも忘れられていくのですね!
2020/12/01 (Tue) 15:31:41
Re: 今読んでる本(29) - 櫻井晴彦
ウェーバー特集の「思想」は来年1月号となった模様。2,3か月前の岩波の広告と変わった。
2020/12/03 (Thu) 21:45:47

令和2/11の本(2) - 佐藤昌廣

道教思想10講 神塚淑子 岩波新書:新書ですがかなり専門的内容 日本での影響に関心がありましたが儒教・仏教ほどではなく内容も乏しいのが残念 
逆説の日本史23 井沢元彦 小学館:明治の神仏分離の内容がありましたので読んでみましたが島地黙雷のこと以外は平凡
人間にとって健康とは何か 斎藤環 PHP新書:現在の健康観について教えられました
玉電松原物語 坪内祐三 新潮社:世田谷版三丁目の夕日というところ 
カラスは、ずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは狂暴、イルカは温厚って本当か? 松原始 山と渓谷社:現代動物学は本当に面白い 人間って本当に賢いの?

櫻井さんへ 「アフタ-リベラル」はまだ半分くらいしか読めていませんのでコメントは次回にします 申し訳ありません
2020/11/29 (Sun) 18:39:53

今読んでる本(28) - 櫻井晴彦

佐藤卓也「メディア論の名著30」(ちくま新書)を読みました。
メディア論について興味があったけれども、全く何も知らない分野なので、チャレンジしてみました。
(内容は1 大衆宣伝=マス・コミュニケーションの研究のジャンル5冊、2 大衆社会と教養主義のジャンル5冊、3 情報統制とシンボル操作のジャンル5冊、4 メディア・イベントと記憶/忘却のジャンル5冊、5 公共空間と輿論/世論のジャンル5冊、6 情報社会とデジタル文化のジャンル5冊の計30冊の解説です。)
今まで以上に、これからの社会全般に強力な影響を及ぼす重要な事柄であると同時に現在の状況に関心を深めるほど面白い分野であることがよくわかりました。病みつきになりそうです。
2020/11/23 (Mon) 17:22:24

今読んでる本(27) - 櫻井晴彦

バーナド・ウイリアムズ「生き方について哲学は何がいえるか(原題直訳 倫理と哲学の限界)」を一応読みました。というのも大変歯ごたえのある本で、面白そうなのによく理解出来ていません。
訳者も、難解であるばかりでなく、著者特有のひねりが加えられていると述べています。
訳者は、
「本書の基本イメージは『自分の人生と言えるものを生きる、しかもできるだけよく生きられるように、他の制度的手段と協力しつつ支援するのが哲学の役割である』という命題にまとめることができると思う。」と書いています。
本書は、その出版当時から(1985年)英米の著名な哲学者が書評で取り上げるなど注目され、英米哲学界では必読書の地位を獲得したらしい。
2020/11/17 (Tue) 20:24:12

令和2/11の本(1) - 佐藤昌廣

本のリストの本 林哲夫ほか 創元社:本好きには堪えられない本 漱石が一高教授時代に生徒に推薦した本など面白いです
私の中国人ノ-ト 和久井幸助 講談社文庫:日中戦争の実態
雍正帝 宮崎市定 中公文庫:政治というのは本当に難しい 中国を統治するのは不可能ではないか
コロナという「非日常」を生きる 曽野綾子 ワック

鈴木さん:来年1月に広瀬さんの米寿の集いをされるのであれば是非参加したいと思います ちなみに小生は来年1月に喜寿になります
櫻井さん:アフタ-リベラル現在読んでいます コメントは次回に
2020/11/18 (Wed) 07:56:14
Re: 令和2/11の本(1) - 櫻井晴彦
佐藤さんの新しい読み方を期待しています。
2020/11/11 (Wed) 18:32:06

今読んでる本(26) - 櫻井晴彦

宇野重規「民主主義とは何か」(講談社現代新書)を読みました。
民主主義を維持し、常により良いものにしていくためには、自分たちが強い信念を持つことが肝心であり、公開により透明性を高め、参加を通じて強い当事者意識を持ち、自己の判断に対し責任を負う姿勢が大切であると述べています。
ひるがえって昨今の我が国の政治状況は憂うるばかりです。
2020/11/12 (Thu) 17:15:35
Re: 今読んでる本(26) - 櫻井晴彦
まさに民主主義の王道を極めて冷静に学者として本に書いたので、これは危険と判断したのでしょう。
2020/11/12 (Thu) 12:51:44
Re: 今読んでる本(26) - 鈴木ムク Site
読書会で読んだのは「民主主義のつくりかた」でしたね。民主主義を作られた「制度」としてではなく、不断に作り出していく行動・運動としてとらえている、という印象でした。この人を菅さんが拒否するのはどういうわけなんでしょうかね。
2020/11/12 (Thu) 08:19:36

今読んでる本(27) - 櫻井晴彦

余計なことかもしれませんが、雑誌「思想」の12月号は、マックス・ウェーバー特集だそうです。
死後100年の今年、意外と寂しいものでしたが、どんな内容となるか楽しみです。
2020/11/12 (Thu) 12:41:48
Re: 今読んでる本(27) - 鈴木ムク Site
ウェーバーが今どんな関心を持って読まれているのかに興味があります。でも全集の話題が中心かも・・・ね。
ところで、広瀬さんに会ってきました。来年1月に米寿を迎えるとのことなので、近くのファミレスに連れ出してお祝いを兼ねて読書会の顔見世でもしようかな、と考えています。